バリ日記

保身

本当だったら二日前に、縫製者さんに足りない素材を即行で届けるはずだったのが、勝手に「雨天決行」で素材を宅配することを中止し、今朝、まだ雨が降らないのを見計らって急いで約束のブツを届けに行った。のどかな田園風景が広がる中、縫製者さんの個人宅…

あっという間に再来

今日も朝からやる気満々の雨が降り続き、参っている。 なんせお店の床、びしょびしょなもんですから・・・・・・。 やっぱりダメだったよ。天井板変えただけだから、根本的な雨漏り対策になってないことはわかってた。 それでも数ヶ月、せめて床がぐしょぐしょにな…

ベテランスタッフの卒業

滞在先の決め手となる要因のうちのひとつとして「スタッフの人柄と仕事の出来具合」というのがある。スタッフの人柄というのは、生まれもっての性質上のことであったり、各ゲストとの相性だったりするので、なんとも一概には言えないのだが、「仕事の出来具…

崩壊

なんでこうもトラブル続き?昨晩のことである。瓦礫の崩れるような激しい音が、宿の敷地内から聞こえた。 あまりにも激しい音だったので、何者かが車で敷地内の壁を突き破って侵入してきたのかと、ベッドの中で震え上がったほどである。部屋から出て外の様子…

棟梁、貫く

そろそろ「晴れ女」と自称してもいいのではないかと錯覚するほど、私がバリ島の、とくに降水量の多いウヴドにやって来てからというもの、珍しく手短に降った、たった一度の雨のみで、快晴の続く毎日である。私がバリ島に降り立つ前日までは、毎日毎日うんざ…

雨漏り修復!! 第何弾?

新築当初から立派な雨漏りだった当店手前のフロアは、もちろん雨の日は今もって、しとしとぴちょぴちょぼとぼとと、招かれざる雨粒を積極的に招き入れている。これまで何度も「大工さん」と思われる人たちにお願いして、この根性のある雨漏りを修復してもら…

スイッチが入らない

見るからにヤバイと思っていたら、レンタルしてわずか4日目で、完全にエンジンがかからなくなった。現地のバリニーズでさえ「ずいぶん古いバイク乗ってるね」と、なんの躊躇もなしにズバリ突っ込んでくれるような見てくれと遜色なく、中身もオンボロだった…

疑心暗鬼

自分の不注意とはいえ、ツイテナイことが続き、少しハードなフライトスケジュールをこなし、ようやくバリ島に到着した頃には「私、もうすでに大仕事を果たしてクタクタです。一刻も早く宿の部屋で休みたいです。望みはそれだけです」なのに。それなのに。空…

文明社会にどっぷり浸かってジタバタ

お店を閉めて、夕飯を取り、そしてその後もオーダーした縫製チェックと作業が続き、部屋に戻ったのは22時。「はぁ〜、疲れたなぁ」 やっと息抜きできる場所に戻れて、思わず本音の独り言を呟いて鍵を開けたまではよかった。だがしかし、スイッチ入れたはずな…

受け継ぐもの

「バリ人の女の人って大変だなぁ」って、いっつも思ってた。毎日毎日、日に何度も繰り返されるお祈りと、それに合わせたけっこうな数のお供え物を、どんなに忙しかろうが、欠かさず作らなければいけない。結婚したら、嫁ぎ先の実家で生活しなければいけない…

トンボの憂鬱

トンボがまるで絵の一部のようにキャンパスで羽を休ませていたので、「ほら、見て」と、すぐ側にいた、私の小さな可愛いお友達に、それを指差してみた。すると私の小さな可愛いお友達は、瞳をきらんきらんに輝かせて「ほんとだぁ」と言うのと同時に、そのト…

確かなグルメはワルンから

予算的な問題もあって、私の食生活は常に地元のワルンと共にある。しかしお店を始める以前は違った。日本での食事代に比べたら安いのだが、毎回毎回けっこうな金額をふっつーにお支払いしていたものだ。 一時期など、毎晩ステーキだのチキンのグリルだの肉の…

お犬さま、おなぁ〜りぃ〜

どこかで見たことある光景だと思ってたらアレだ。 ちょうど一年くらい前に行方不明になってしまった、行きつけのワルンで飼われていた犬。 あの犬とこの犬の「外国人だけに対する愛想の良さ」というのがまるで一緒なのである。この犬というのは、お店の界隈…

友達の友達という困った特権

日本でまったく知らない人から掛かってくる電話といったらイタズラやセールスの類だが、ここバリ島ではそれ以外の内容の電話も少なくない。知らない人(初対面の人)から差し出される食べ物や飲み物には躊躇なく手を出す私だが(危険なのでマネしないように…

セレモニー>親戚>宿泊ゲスト

「明日、セレモニーで親戚中が集まるから、現在宿泊中のお客様には三日間ほど部屋を明け渡していただきます」このように、丁寧な言い方ではなかったが、とても衝撃的な言葉に違いはない。セレモニー大国のバリ島。 それは昨日今日で決まる急な行事ではない。…

ネズミの実像は「愛されキャラ」ではなかった、のである。

ゴキブリとネズミに悩まされる日々が続いている。この宿、少々難点はあるのだが、部屋の雰囲気がとても好きなので、ここ数年はバリ島へ来るたびに利用している。しかし、ゴキブリである。比較的「料金の手頃な宿」では、出没率が高い生き物ではあるが、その…

不景気と不幸の連鎖

非常に景気が悪い。祖国・日本だけでなく、ここ、バリ島・ウブドで観光客相手に商売をする者にとっても、その厳しい波は平等に、ビッグウェーブとしてやってきているわけである。宿泊、飲食関連はそれでもまだいい。 そこそこ旅行者はいるわけで、その旅行者…

バリ人とうまく付き合うための大まかな原則

「規模ちっちぇ」と言われればそれまでだが、問題の大きさうんぬんではない。「気持ち的に納得できない」ことがあって、人生の上でも商売の上でも先輩の現地在住の日本人Aさんと、これまた人生の上でも商売の上でも大先輩の現地在住のインドネシア人Bさん(…

オゴオゴ。それは「福は内、鬼は外」みたいなもの?

明日はオゴオゴの日である。 かなり以前にも「オゴオゴ」に触れることを記載したけど、この日がバリ島の人たちにとってどういう意味合いがある日なのか、そのときもわからず、そしてその無知っぷりは現在に至る。気になる人は検索してみて下さい。さて。 オ…

忍耐必須。オゴオゴ鑑賞

オゴオゴパレードはこれで二度目の鑑賞になる。 いずれも一人。独り身とは、パレードが始まるまでは寂しい感じもするが、会場が熱気に包まれる頃には大勢の観光客にもみくちゃにされ、そんな寂しさなど一気に吹き飛ばされるばかりか、暑さでベトベトになった…

ひとりバブリー

バリニーズの中でもひときわ肌の色は浅黒く、明らかに不自然な人工色の金髪に、黒く大きなサングラス。 乗り回しているバイクには、決して「センスが良い」とは言い難い、男女のカップルの肖像画を派手なペインティングで施してある。このようなファンキーな…

オレンジの月

「昨日はなかなか寝付けなかった」という妹からの珍しい内容のメールに「何かあったの?」と返信したところ、最近特にイラつきやすくなっている私が『どうしたらすぐにイライラしないようになるか考えていました』とのこと。これを読んだ私は「自分のイライ…

バイクトラブル

「パンッ!」と弾ける音を聞いていた。それはとても小さく、微かな記憶であったので、それが昨日のことであったのか、はたまた一昨日の、もしくはその時間をさらにさかのぼっての出来事でっあったのか、定かではない。ただ、ここ数日バイクを運転していると…

飲んだら、乗るな

交通事故の話である。事故の要因はさまざまであるが、そのひとつに「飲酒運転」がある。 愚かなことながら、このことが引き起こす事故というのは「非常にポピュラーなこと」として世間に認識されている。ここバリ島でも、飲酒運転による事故は驚くほど多く、…

命の次に大事

「ミュージックプレイヤー」であるらしい。 私の場合。「片方のイヤホンがまったく聞こえなくなっちゃったんだよね」新品のMP3は今のところゴキゲンだが、私の元まで音を運んでくれる肝心なアイテムが損傷してしまったことを嘆いた言葉に対する妹の返答が、…

お金にまつわるエトセトラ

「こういうことって、続くときは続くんですねっ★」屈託のない感じで書いてみました。寝起きの頭に「50万(ルピア)貸してください」である。 どんなアラーム音より効果抜群。 すっかり目が覚めました。言葉の出ない私のことなどお構いなしで、なにを言ってる…

未知なる世界(後半

人間いつまでも浮かれてばかりいられないことくらい承知である。 しかし、久々に仕事上の件で気分を良くしているその日に、なにも暗い影を落とすような厄介事が舞い込む必要もないではないか。「浮かれたこと」とは、素晴らしいガムランボールと出会えたこと…

幸福な出会い

『今あなたのお店の雨漏りを調べています』携帯に送られてきたメールで目を覚ました。 バリニーズの友人からである。 時刻は八時を少し回ったところ。 私はと言えば、朝食を済ませていないどころか洗顔さえ終わっていない。「30分くらいでお店に向かうから申…

未知なる世界(前半

いよいよ「この時がきたか」と覚悟したことが同時に起こった。ひとつは、一ヶ月間のインドネシアVisaの有効期限切れに伴う出国の際「金銭的な事情により利用することが決定してしまったエアアジアのチケット予約」。そしてもうひとつは「謎に包まれた通信会…

それしきのこと

個人的な約束ではない。 金銭のやり取りが発生するビジネスの話である。 規模はどうあれ商談である。それでも約束をすっぽかされることがある。相手にとって「取るに足らない取引先」と判断されての事かもしれないが、あれほどしつこく「忘れないでね」「大…