バリ島で「宮(クン)」発見!

「バリ島での生活」イコール「TV鑑賞断念」であった。

なんせ滞在先の宿での私の扱われ方は非常に「カーストの低い者」で、宿のオフィスにあるテレビのチャンネル権は「ない」に等しい。

フットボールのワールドカップがあった時など最悪だった。
朝から晩まで画面に映し出されるのはスタッフの大好きなサッカー一色である。
運良くリモコンを奪い取り、素早く他のチャンネルに変えようものなら野郎共から一斉に「本気の大ブーイング」を受けるはめになる。人生そうそう経験できるものではない。

それどころか、である。
あと三秒チャンネルを元に戻すのが遅かったら、軽いリンチにあっていたかもしれない…。そう感じた事も、一度や二度ではない。
スタッフ(全員男)+その友人(全員男)という血気盛んな男共に集団で囲まれてしまったら、どうあがこうとも敵うわけがないし、ありがたいことに「相手が女だから」と手を抜いてくれるほどヌルイ男たちではないのである。
それでも、宿のオーナーがいる昼間ならまだ私にも勝機は残されている。
「ママー、お兄ちゃんたちがテレビを見せてくれないよぉ」と、大人の分別など葬り去ってチクればいいのである。
立派な髭をたくわえた「ママ」は「リモコンを渡しなさい」と、奴らをあっという間に撃退である。ザマーミロ。

バリ島に来てまでテレビで大騒ぎしていることを両親が知ったら、国内のみならず「おまえはテレビを背負って歩け」と私に命じたであろう。
両親からも呆れられている私だが、実際は、テレビも数日見ない環境にあればけっこうなんともなくなるものである。

しかし、テレビ離れをしかけていた今日、なんとなく胸騒ぎがして禁断のリモコンを手にしてしまった。
ガチャガチャ、ガチャと、チャンネルを変える。

「あーーー!!!」

なんと、随分前から私の中で「韓国ドラマで1番気になる存在」であった「宮(クン)」が放映されているではないか!!!(このブログ内でも以前に触れたことあり)
少し前まで日本でも深夜帯に放映されており、友人にビデオ録画もお願いしていたのだがまだ見ていなかったあの「宮」がっ!!!

放送言語はもちろんインドネシア語に変換されている。
しかし、そんなことにひるむ私ではない!
インドネシア語もバリ語も未だにサッパリ(わからない)の私だが、ここバリ島で2つの韓国ドラマを最終回までしっかり見届けた経験をもつ私である。

想像ですべてをのりきる(横暴な)自信あり!!!

たぶん解釈も9割方間違っていなかったはず。Let’s try!!!

テレビの前に釘付け。

10分、20分、30分経過―――。

まったく理解できず。

降参だ。