オゴオゴわっしょい!

街中にはチラホラと妖怪が姿を現し始めました。
もうそろそろ妖怪たちの妖艶なパレードが始まります。
ネット屋でまったりしている場合ではありません。

今日は「ニュピ」の前日際である「オゴオゴ」のため、クローズのお店やレストランも少なくありません。

「おっ! ここの定食屋さんは開いてるんだ」なんて思っていたら、ちょっと油断していた隙にとっとと店じまいしてしまいました。
通常よりも早い時間帯にお店を閉めて「祭りだワッショイ」に繰り出すバリニーズもいるので、この時期のツーリストのみなさんは油断をしないように。

去年などネット屋に駆け込んで「何時まで開いてる?」と気を回して尋ねてみれば「三時まで」とネット屋のスタッフ。「それじゃ、あと一時間は出来るよね?」「大丈夫」

すっかり腰を落ち着かせてメール返信をしていると、さっきのスタッフ君がそわそわしながら近寄って来て「あと20分で終わらせてね」と言う。

「なんでよ! さっき三時まで大丈夫って言ったじゃん!」すぐさま反論。「SORRY、SORRY。あと20分」まったく申し訳ないそぶりなど見せず笑顔で「とにかくあと20分だから」と、スタッフ君。

「20分でなんか終わらないよ。三時まではやらせて頂きます」と、嫌な客(私)。

すると、いつもは物腰柔らかく温和なスタッフ君はいつになく声を荒げ、「今日はなんの日だと思ってるんだ! オゴオゴだぞ!! 四時から祭りが始まるんだ!! 外を見てよ。みんな楽しそうでしょ?」と、拝み倒すような姿勢で熱弁をふるい始めた。

知るかっ!!!!

そもそも三時までの勤務であるはずなのに、バリニーズがわらわらと集まり始めたのを見て、仕事モードからお祭りモードに気持ちが勝手に切り替わっただけではないか。

無視してキーボードを叩き続ける。

スタッフ君もやるもので、一分ごとに近寄って来て「あと20分」だの「あと15分」だのと、非常に鬱陶しいカウントダウンを始めた。ものすごい熱意である。普段の仕事にもそれくらいの姿勢を見せてもらいたいぐらいだ。

そして勝敗はというと、むろんバリニーズに軍配が上がった。私のようなひよっこなどまだまだ彼らにかなうわけがないのだ。

気が散って仕方ないので、私は早々にネットを切り上げた。
スタッフ君の「ありがとー(帰ってくれて)」という、弾む声を背に店を後にすると、外では満面の笑顔ではしゃぐバリニーズでごったがえしていた。
そりゃ、誰だって朝から仕事になんかならないよねぇ。
こういう日はなんだかんだ言わないで、一緒に楽しむのが一番である。