な〜か〜よ〜すぃ〜

こちら側が要求したポーズではない。決して。

「友達と一緒の写真を撮って〜」と頼まれたので、カメラを向けた途端にこの熱い抱擁。
日本の大学生ではありえない無邪気っぷりに、少々たじろいでしまった私であった。

しかしこういった「肌と肌との触れ合い」は、バリニーズの男性間では、特に異色なことでも、色気のある話でもない。

なにげなく肩を組んだりするのはもちろん、酒の席で盛り上がって話している最中に相手の太ももや腕に触れてみたり、肩を抱き寄せてみたり、雑魚寝の場で身を寄せ合うように抱き合って眠っていたりと、軽いものからちょっとドキリとするような濃厚なものまで、このようなスキンシップが日常の中で自然のこととして行われている。

初めてネパールへ旅したそのとき、町中の男性が「男性同士」で仲良く手をつないで歩いているのを見て驚いたが、それもただ単に、その国独自のスキンシップに過ぎないのだと気付き、「習慣って面白いなぁ」と感じたものだった。

しかしここ近年、そのスキンシップはすっかり影を潜めてしまい、「どうして手をつながなくなってしまったのか?」と、友達に詰問したところ「今の若者はそーいうことはしないよ」と、そっけない言葉を返されるばかりだった。

表現方法って、イロイロだ。