治療ではなく、予防が大事

年末から毎週欠かさず通院していた歯科医院。次回でようやくファイナルである。

問題の歯は、神経まで達する深い虫歯であった為、神経治療を施す必要があり、完治するまでたっぷり二ヶ月もの時間を費やすことになった。

「ちゃんと歯は磨けているのに、虫歯には随分と苦労されているみたいですね。虫歯になりやすい体質なのかもしれません」

先生の言うとおり、歯に関しては思い悩むほど辛い経験と苦い思い出がある。指摘された通り、自分でも「たやすく虫歯になりやすい体質」であることも認識している。

一時期ものすごく神経質になり、かなり頻繁かつ丁寧に歯の手入れをしていたにも関わらず、さらには通院中の期間だったというのに、神経を抜かなければいけない事態が発生してしまったことがあり、絶望感に打ちひしがれたことがあった。

だから私は「自分の歯」に対して常に自信を持てないでいるし、80〜90歳どころか、50歳になる頃には現役の歯など一本も残っていないのではないかと失望してしまうほどなのである。

ところが先日、希望の光を差し込むような朗報が、新聞やニュース番組を賑わせた。

実験台のマウスで「細胞から丸ごと歯の再生」を成功させたのだという。

ばんさーい! ばんざーい!!

もうこれ以上、虫歯のことでウジウジ悩む必要もないもんねぇ〜。

しかし、ただひとつ気になるのは、これが「今日明日」にでも実践される治療法ではないということ。まるで夢のような再生術が、一日も早く「人」への治療法として施される日が来ることを切に願う。