モノより活字

出頭の時が目前に迫っている。

「単純な売上報告さえ期限どおりに提出できないナマケモノを雇用しているのは、このワタクシですけど、何か?」

そんな開き直りの気分でもあり、ぶっちゃけチョット気が重い今回のバリ島行き。よって、渡航準備も遅々として進まない。スロースタートはいつものことなんだけど。

優先順位としては「お店に関する事前準備」(現地で使用する書類などの作成、課題事項に関して渡航前のオーナー会議など)→「生活必需品の購入&準備」→「資金繰り」→「パスポートの確認」→「もしものときの身辺整理」→「音楽と書籍(娯楽)の準備」である。

しかし残念ながら、午前中をかけて私が準備を進められたことといえば「BOOK OFFへ出向いて文庫本を8冊購入」という、本来ならば「渡航の最大目的事項を差し置いてやってはいけないこと」であった。

元々それほど「読書家」ではなく、家ではほとんど読書をしない。本を手にするのは「電車の中」や「外出先での待機時間中」である。

しかし、国外へ出て部屋にこもると、どこからともなくムクムクと「読書欲」が顔を出す。異国の地で何かやりきれない気持ちのままベッドに就かなければいけないときなどは、ある種の睡眠誘発剤にもなっているので尚更である。

そのような就寝時に選択した本がホラー系の「黒い家」だったりなんかすると、恐怖のあまり心臓がドクドクしてきちゃったりしてかえって眠れなくなったりする。明らかにミスチョイスである。

推理小説も先が気になってしまっていけない。

あるときなど、翌朝早朝に体力万全で臨まなければならないトレッキングが控えているにも関わらず、明け方近くまで小説を読破してしまい寝不足でフラフラなんてことがあった。ちなみにこの時の書籍は大好きな作家である東野圭吾 著「むかし僕が死んだ家」である。

ところで、今回のように一人旅になるときの「読書目的」は、気分転換という要素が強いので、気軽に読めるようなエッセイや旅行記などが多くなる。

本日購入したものも、意識的に小説も数冊混ぜたが、そのほとんどはエッセイだったりする。自分とは異なる感性に触れるのは楽しいものである。

必須事項の渡航準備はまったく進んでいない困った状態だが、日本でしか準備出来ない「楽しみ」を用意しておくのは大切である。もちろん、旅先での発見や時間の過ごし方も大事にしたいと考えている。

機会があれば、バリ島でページをめくるであろうこれらの「本」について、この場で紹介することがあるかもしれない。