トヨタVSホンダ

年始早々課せられた、あたまのイタイ「新車探し」。

ひょっとしたら、父親にとって「人生最後の愛車」となるかもしれない車である。悲しいかな。だからこそ、全面的に「アップ トゥー ユウ」などと悠長に、父親任せには出来ない。リフォームの悲劇を二度と繰り返してはいけないのだ。

ひとまずオーナー(支払人)である父親の意見も多少取り入れ、しかし実際は「次世代である我々子供たちが引き継いでゆける車」という点に重点を置き、ネット上でいろいろとデータをかき集めて数車に絞り込むという重要なミッションを、私が請け負った。

その後は妹と父親で、候補にあがった車が展示してある販売店へと出向き、実物を見て「本命」を決めるという段取りだ。

数箇所の販売店で車を見て回った結果、父親は「ホンダ車」を、妹たちは「トヨタ車」を主張。この勝負、すでに結果が見えてるだけに、懸命になってホンダ車をアピールしている父親が不憫である。

「今日中に返事を出さないとディーラーが提示した特別割引が無効になる」という切羽詰った状況の中、両者の意見はかみ合わないまま、やがて妹は「見て! 展示車の中で一番高い値段の車を撮ってきたの(写真上)」と嬉しそうにデジカメ画像を披露し始め、父親は「やっぱ、パジェロだろ」と余計な選択肢を増やそうとし、母親は「それで何色の車にするの?」と、その前に出さなければいけない結論をすっ飛ばすといった、各々好き勝手な発言をし始めた。

かくいう私は、「来店してアンケートに答えてくれた方の中から抽選で●●名様にiPot shuffleをプレゼント!」というトヨタの広告を発見し、「なんでこのアンケートに答えてきてくれなかったのぉ〜」と駄々をこねる始末。

このように、収集がつかないと思われた家族会議も、最終的には、宝の持ち腐れになる可能性大の「父親熱望のカーナビ」を取り付けることで譲歩し、トヨタ車で決まりそうである。やれやれ。