褒めて育てる

「無職」(“ニート”とも言うらしいですね)という立場を大いに活用され、たびたび二ヶ月の姪っ子と二人きりで家に取り残されることがある。新米ママは、自分の役割を他者に「振る」ことに関しては、なかなかのやり手である。

たいていミルクを飲ませた後の外出になるので、その後の「寝かしつけ」が私の重要なミッションとなる。

実はこれがかなりの重労働。

姪っ子はお食事後すぐには寝ないお子さんなのである。最低一時間は「ゆりかごのごとし寝心地の良さ」を提供すべく、立ち抱っこをして差し上げないと決して納得をしない。

疲れて座ると「立てや!」と言わんばかりに、即、号泣という荒業に出るのだ。しかも、立ち止まっているだけでは手抜きと見なされ「動きなさい!」と、これまた声を張り上げて豪快に泣く。

気の短い私は、姪っ子の元で「辛抱」「忍耐」という修行をさせて頂いている。

そして昨日。

やり手ママが留守中に、新たな任務が遂行されたのでありました。

「オムツ替え」。しかも「大きい方」

いちいち「ぎゃあぁぁぁぁぁ」とか悲鳴を上げながら、こみ上げてくる感情を抑えて「初仕事」は無事に終了。

帰宅したやり手ママに任務を報告すると、大喜びで(ちょっと便秘気味だった)褒めまくり。「よくぞやってくれた」と大絶賛。恥ずかしいくらいに褒め称えてくれました。

そして「ありがとね。またよろしくね」と言って、大好きなチョコレートを握らされたときには「時すでに遅し」。

「これって‥‥」

都合のいいように「褒め育てられている」私なのであった。